腰は体を支える支柱として過大な負荷を受け、複雑な関節構造により可動性を要求されます。つまり、支持性と可動性といった相反する機能を持っているために、いったんその機能にアンバランスが生じると、周囲の神経を刺激して痛みを発生させます。 このことからも、腰痛は人類が直立歩行を始めたがゆえの宿命的な疾患なのです。

腰痛のなかでもレントゲンやMRIなどの画像診断では、特別な所見がなく、神経学的にも異常がないものを「腰痛症」と診断します。軟部組織の異常や姿勢の悪さによって引き起こされた「筋・筋膜性腰痛症」であることが多いです。
一方で、画像診断によって異常がみられるものとしては、加齢による「腰部変形性脊椎症」や、「腰椎椎間板ヘルニア」「腰椎分離すべり症」、骨粗鬆症による「腰椎圧迫骨折」などがあげられます。

「まずは診断がついてから」と考えられる医師も多いようですが、原因が何であっても痛みを止めることが先決だと考えております。当院では、初診時の検査はレントゲン撮影に留め、診断的意味も含めてトリガーポイント注射や神経ブロックを行います。まずは痛みを止めた上で、他の検査を行い診断し治療を進めていきます。
筋・筋膜性腰痛症であれば一度のトリガーポイント注射によって、症状が治まる事も少なくありません。一般には鎮痛剤の投与や理学療法が行われていますが、「これらの治療では良くならない」と、当院を訪れる患者さんは多々おります。
腰痛でお困りの場合は、お気軽に当院へご相談ください。

痛みを起こさない姿勢を保持する。重いものを持つことは避ける。長時間の麻雀、パチンコなどはしないようにする。
また、太り気味の方は、減量することをオススメします。